鍼灸雑話

鍼灸師はまだようによry医療系小ネタ。

冷房病


皆さんも耳にした事があると思いますが、はたして冷房病とはどんな疾患なのかといえばこれがまた曖昧な物でございます。

 

まずはどの医学書においても病名として取り扱われておりません。

 

しかし、明らかに存在している冷房病についてのお話を一つ。

 

皆さんが抱いているイメージとしては、冷房の効いた場所に長時間いた後に暑い夏の外気にさらされると、その温度差に体が調子を崩してしまう。

これは間違いありませんね、その通りです。


人間の体は体温を常に37度前後に保とうとしています。
体温を上げる働きを持つ副交感神経、下げる働きを持つ交感神経と言った自律神経による体温の自動調整機能の限度は5度ほどです。
それを超える温度差の環境を何度も行き来する事は体に過度のストレスを与え、機能に様々な異常を引き起こす。

体の冷え、むくみ、頭痛、肩こり、腰痛、神経痛、腹痛、下痢、便秘、食欲不振、不眠、月経不順、その他諸々あります。

 

これらの症状を総称して冷房病と呼びます。

 

つまり、五月病中二病のように冷房病という病気は医学的には存在しません。
とはいえ、温暖化も極まれり昨今、此奴がなかなか厄介なんですよね。
冷房を切ったらえらい目にあいますからね。

 

鍼灸治療はこうした自律神経失調などの調整に特化しております。
だから、うちにおいでになれば回復はします。

 

しかし、また過酷な日常が続く訳ですから予防が大切ですよね。

1、外気、室内温度の差を5度以下に抑えた温度設定をする。
2、水分摂取をこまめに行う。
3、手首、足首、首、三つの首を冷やさない。

夏でも軽いストールなどで後頚部を保護するのはお勧めですよ。

 

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これも後頚部の保護ですかめ。